入試に役立つ家族旅行 7

第四回「受験社会に役立つ国内旅行先」関東地方(前編)
 なんといっても関東地方はみなさまの地元。気軽に行ける距離の場所もたくさんあります。前編と後編に分けてご紹介したいと思います。

 歴史編 「鎌倉」「下田・浦賀」
 まずは「鎌倉」。これは検定教科書5冊すべてに紹介されている歴史分野の最重要ポイントです。ときどき、関東地方の私立で、関東地方に住んでいないとわからないような問題が出て、「関西からの受験ツアーを退けるためだ」と説明される場合が多いですが、教科書をみる限り、指導要領にそった出題で特異なものではありません。低学年の社会は「地域」を学ぶので、採用している教科書によっては関西在住の生徒でも東京のことを学びます。

 さて、鎌倉は「鎌倉時代」の出題が中心になります。私も二度ほど鎌倉観光しましたが、ほんとうによいところですよね~ 受験のことなど関係なく、是非訪れたい町の一つです。
 「名越の切通し」「和賀江島」、鎌倉を中心に関東地方の秩父・高崎・新田・太田・佐野を結ぶ「鎌倉への道(鎌倉街道)」まで紹介されています。源氏の守り神、鶴岡八幡宮に関しても入試に出たことがあります。平家の厳島神社と対比された出題なども過去にはみられました。すべて教科書で大きく取り上げられている場合があるからです。

 執権政治も、検定教科書ではとりあげられていますが北条時政などは皆無で、頼朝の妻政子、元寇時の北条時宗、それから一冊だけ北条時頼が「鉢木」の話で北条氏および執権が登場するくらいです。
 鎌倉時代の学習については衝撃の事実を提示したいと思います。現行の検定教科書では、「文化」がほとんどありません。東大寺の金剛力士像くらい。鎌倉の円覚寺舎利殿の「禅宗様」の建築など習ったりしていませんか? おそらく過去4年でこれを問う問題は無いはずです。

 それから鎌倉新仏教もありません。法然・親鸞・栄西・道元・一遍などの新仏教の開拓者も過去4年で出題された学校があれば、是非教えてください。

 源平の合戦の地は検定教科書でとりあげられています。頼朝が伊豆で挙兵した石橋山の戦い… 伊豆だから静岡県、と関西の人は思いがちですが、ご存じのとおり、石橋山は神奈川県です。戦いの場所は現在の何県か、という出題はよくあるのでおさえておいてもよい項目です。

 「下田と浦賀」ですが、下田は静岡県じゃんっ! とお叱りをうけるのを覚悟で関東編に入れました。やはり、「幕末の開国」のネタとしていっしょに説明するのが適当だと考えたからです。お許しください。

 浦賀はいうまでもなく横須賀市。関西の小学生の中には浦賀「市」ってあると思っている子いるんですよ。山陽新幹線の東京始発の終着点の駅は何市にありますか? という問いで「博多市」とか答えてしまう子がいるのとよく似ていて、博多は区で福岡市だ、と知らない小学生、マジにいますからね。

 久里浜駅から車で10分くらいにペリー公園があります。「じょうきせんの碑」があるので是非見てきてください。記念館の見学も大切。検定教科書に出てくる勝海舟の咸臨丸の出港地も浦賀であった、と知らない人もいるので是非確認してきてください。
 「下田」は是非、了仙寺をおとずれてください。「黒船美術館」「ペリー上陸記念館」など入試でおなじみの「開国」ネタが一気にそろいます。「開国まちあるきマップ」というのがあったのですが今もあるのでしょうか?
 鎌倉・浦賀・下田は是非是非観光に行ってほしいところです。ではまた。

外の人 について

中学受験・関西・エデュ・そして某掲示板(w 全ての所でマッチしない「外の人」です。 数年後には中学受験だけは真っ只中にはなると思います。 下の子が動き回る前にと勢いで作りました。
カテゴリー: しろくまさんの技術講座, 入試に役立つ家族旅行 タグ: パーマリンク

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