(質問記事番号 【1433089】 投稿月 9月)
「××」さま
それはたいへんよくある話。
もちろん細かい部分で人によっては違いますが…
平均点が高いテスト、というのは、基本的な問題や、どこにでも通用する一般的な問題が多いときです。あ、知っている! できるできる、と、思ったときにミスを出す子はけっこういます。
逆に問題が難しい、発展的な内容だと、思考および作業が1工程入ったりするので、かえって慎重に解くのでミスは減りますよね。精神年齢が低い子は、とくにこの高低差が激しいのです。
徒然草の「高名の木のぼり」のごとく、過ちは易きところになりて、必ずつこうまつるにそうろう、というわけです。ミスは問題が平易なもののときに発生率は高まります。
これがまずは一番大きい理由ですね。
それから他にも理由があります。
オタク、というと怒られそうですが、教科の好き嫌いが激しいことに加えて、自分の好きな分野は徹底的に掘り下げるが、興味のない問題は表面的にやりすごす…
そういうタイプの子も、そんな現象を見せますよ。一般に平均点が低い問題は難問、ともいえますが、難しくはないけれど、知識系でけっこう深く知っていないとできないもの、興味がある人は知っているもの、というテストも平均点が低くなります。社会や理科などはこの例が多く、平均点の変動差が大きい理由になりますよね。
総じて理系教科は前者、文系教科は後者、が原因で、「得点と平均点のねじれ」が起こります。
出題者側もよく心得ていて、直近で習ったものは、計算でも文章題でも、ミスを誘発しやすい設定や数字にしたり、子どもが興味をあまり示さない分野で簡単な問題を出してみたり、いろいろ「揺さぶり」をかけます。
これらに該当する子は九月や十月の模試は、ものすごい高低差を出しますよ。
ただ、これらは奇策で対応するのではなく、正攻法で、つまり、日々の安定した学習の持続で是正されます。
興味の有無にかかわらず、問題の難易にかかわらず、習った解法と工程をていねいに、しっかりと復習して学習を続けていけば、入試までには安定します。あわててどうしたものか、と、お子さんをせめたりはしないでやってくださいね。