月別アーカイブ: 2011年4月

~関東中学入試国語序説~(3) 麻布編 ③

~関東中学入試国語序説~(3) 麻布編 ③

 麻布の物語文は、ひとことで言うと「共鳴・共通・類似」に気が付く、ということです。

 物語文は、主人公の気持ちを主人公以外を用いて表現する、という場合があり、麻布はそれに気が付いた読みとりをしているか否かを問う出題をよくしている、ということです。
 これはヒト-ヒト、に限らず、ヒト-モノ、ヒト-コト、に関してもそうです。

 夕日が美しい、と、思えるあなたの心が美しい

 というリクツです。
 嵐であったり、雨であったり、主人公の心を象徴的に表現します。たんに「効果」である、ともいえますが、小学生向けの物語文は、ひじょうに明快にこの手法を用います。
 じっさい、ヒトの認識は、そのヒトの心を反映します。悲しいからこそ、その悲しさに共鳴できるものが目に入ってくる、楽しいときは、その楽しさに共鳴できるものが目に入ってくる… 続きを読む

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~関東中学入試国語序説~(2) 麻布編 ②

 ~関東中学入試国語序説~(2) 麻布編 ②

 前にも申しましたように、一見関西の方には関係の無いような話に思われるかもしれませんが、過去問をやってみたいが、塾での学習とかぶるのは避けたい…
 そういうときに「同傾向異学校」問題、というのは役に立ちます。とくに、その学校に特徴的な部分が大きい学校の場合は、過去問にしっかり向き合うのは大切ですし、何より

 「こういう学習していて、うちが受けようとしている学校の傾向に即しているのだろうか」

 という疑念が頭をよぎるときもあり、それが受験全体の「不安」につながる場合も実際にはあるんですよね… 続きを読む

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~関東中学入試国語序説 ~(1) 麻布編 ①

 ~関東中学入試国語序説 ~(1) 麻布編 ①

 ご存知のように「麻生」と「筑駒」の国語の問題は、たいへん個性的ですが、けっして奇問ではありません。

 小5前半まで安定していた、ということは、新小6になってからのいくつかの「ハードル」にひっかかった、ということだと思います。
 この時期、小6初期にみられる「ひっかかり」というのは

 説明的文章:文章の難化
 文学的文章:文章の長文化or設問の難化 続きを読む

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